治療の職人集団 練馬区鍼灸師会

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練馬区鍼灸師会は東洋医学である鍼灸(はり・きゅう)、マッサージの国家資格保持者の団体です。副作用のない東洋医学は、自然の力を利用した体にやさしい療法です。

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お知らせ12

53回日本神経学会学術大会のご報告とこれから

53回日本神経学会学術大会シンポジウム、神系内科診療における鍼灸活用の可能性を探る『神経内科と鍼灸医療の邂逅』が525日東京国際フォーラムにて開催されました。

国際フォーラムシンポジウム参加者653名(鍼灸関係者:535名、神経内科医師118名)

23,24日は慶應義塾大学三田キャンパス・サテライトシンポジウム約320名、合計延べ973名が『神経内科と鍼灸医療の邂逅』という歴史的コンベンションに集結いたしました。


薬剤中心の医療機関ではマイナーな鍼灸の潜在能力をもっと日のあたる場所へと、以前より神経内科疾患を研究しておられる先生方に演者のお願いを打診したところ、山口智先生(埼玉医科大学神系内科教授)、粕谷大智先生(東京大学付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任)、伊藤和憲先生(明治国際医療大学鍼灸学部准教授)、鳥海春樹先生(練馬区鍼灸師会・慶應義塾大学医学部神系内科特任助教)、間中信也先生(医療法人社団温知会 間中病院院長)、三田キャンパス・サテライトシンポジウムでは天野寛敏先生(脳卒中・認知症予防鍼灸ネットワーク代表)、川並汪一先生(日本医科大学・老人病研究会会長)、植松大輔先生(慶應義塾大学医学部神系内科・植松神系内科クリニック院長)、林健太郎先生(元・国境なき医師団派遣医師・東日本大震災支援プロジェクト専従コーディネータ)、皆川宗徳先生(東洋医学研究所・名古屋双葉鍼灸院院長)ら先生方が快くご講演を引き受けていただきました。


現代鍼灸の療養費適用は、主に筋・骨格系疾患にのみに追いやられていますが全国の神経内科医に鍼灸医療が神経内科疾患に優れた治効を呈すことを強く印象づけられました。


また、各鍼灸大学・養成学校にも参加を要請したところ、都内の主なところは教員引率による学生の参加、中でも日本工学院専門学校(八王子)は、鍼灸科(昼・夜)授業を休講の上、全員が学会参加、全教員(12名)の神経学会正規登録と学生引率をしていただきました。


このことは、どんどん養成学校が増えるに伴い社会に輩出される鍼灸師は多くなっているものの、社会情勢のきびしい向かい風の今、どれだけの者が生業をたてられるのか?またどれだけの者が淘汰されずに残れるのか?

未来の鍼灸師である大勢の学生たちは、運動器疾患専門の整形外科や接骨院、美容鍼しか就職先が見つからないと思う前に我々大人たちが鍼灸医療の真骨頂であるべき分野を医師、鍼灸師の集まる会場で真正面からその活用性を顕わにしたことにより、眼前の霞が晴れたようだと言ってくれました。

今後は学生たちの期待にそぐわぬように町の開業鍼灸師が関心を持ちながらイベントに参加すること。モチベーションが高まることで一丸となって今まで動かなかった石を動かしましょう。

自分はそんな大それたこととは無縁だ、だから蚊帳の外と思っている場合ではありません。



今回のコンベンションで鍼灸師が神経内科に見初められたのは、同科の目的とする作用機序のベクトルに完全合致し、しかも、あの日本神経学会のメインイベントの会場をまさにライブ会場のごとく関係者を満席立ち見で埋め尽くし、鍼灸の活用性を見出せたことは所信成就の第一歩でありました。

今後の方向性としては、現代病のうち広帯域な神経内科領域疾患を熟知して専門医とタイアップする「神経内科認定鍼灸師」を軌道に乗せることです。

さらに今回のコンベンションの大成功により、医療機関の漢方外来と地域の鍼灸専門院との連携も始まろうとしています。


ホリスティックな医療とは「部分で診ず全体で診る」東洋医学の根幹そのものですがそれを主流たる医療機関の側から鍼灸医療を通して模索しはじめてきたのです。

この勢いの衰えぬうちに彼らの右大臣が薬剤なら左大臣として鍼灸を並び立たせようではありませんか!



実費でも構わないので病院で処方される新薬や漢方薬と鍼灸療法が公に併用できることですが、今までは医療機関では回復効果がこれ以上見られず匙を投げられた患者を医師の同意書付きで鍼灸療養費扱いになりました。(してもらえました。)適用期間中は医療との併用は併給とみなされ医師から同意をもらっている立場の鍼灸側だけ療養費申請は却下されます。

医師から見れば患者が鍼灸にかかっている事など知らなくても我々は実費であれば医療との併用は日常的にふつうにやってきて病院からもらうお薬があまり効かない慢性期の症状に成果をあげてきました。

しかし、今後は神経内科専門医のもと、鍼灸を薬剤とは別の「医療ツール」のひとつとして処方していただけることで薬剤との併用であっても医師の指示ということになり、医師・鍼灸師の両サイドがひとりの患者の情報を共有し、治療しあえることになります。

そのほうが楽で早く治るので患者も厚労省も医療機関も治療院も大喜びになります。

現在の古臭い鍼灸療養費制度にもその影響を受けた風が流れ込み、医療との併用が根拠をもって堂々と可能になるかもしれません。


我々が投げた小さな石ころがこの瞬間にも波紋を広げています。どうか皆様もご関心をもってご意見をお聞かせくださいませ。


練馬区鍼灸師会会長 NPO法人日臨研理事長 藤井伸康 info@relax-room.jp